このたびご厚意でサラヤのタイ工場を見学させてもらいました。バンコクからパタヤに行く途中くらいにあるアマタシティ・チョンブリ工業団地にある工場です。
今回見せてもらったのは、アラウ.洗濯用せっけんの製造工程の一部。毎日使っている洗剤ができる工程を見学できるなんて、貴重な体験ができました。
工場自体もきれいで、洗濯用せっけんの良い香りが漂っていて癒されました。
サラヤの会社紹介
工場見学レポートに入る前に、改めてサラヤという会社について簡単に紹介したいと思います。
サラヤは1952年に大阪で創業した歴史ある会社です。
お客様の「衛生」「環境」「健康」を守るための製品開発を行うことをモットーに、手洗いせっけん、食器用洗剤、洗濯用洗剤、アルコール消毒薬など、私達の生活に身近な製品を製造しています。
タイにも工場があるため、タイでもサラヤ製品は手に入りやすくなっています。
タイでは特に業務用として普及していて、たとえばスワンナプーム国際空港のトイレのハンドソープや、BTSの入り口に設置してあるアルコール消毒液もサラヤのもの。日系飲食店の厨房やフロアでもサラヤ製品を目にすることが多々あります。
サラヤのセール告知をさせてもらうようになってから、ついついサラヤ製品を探してしまう癖がついたのですが、本当に様々な場所で活躍しているのを目にします。
ここでは、サラヤの代表的な商品を2つ紹介したいと思います。
サラヤの代表商品①:ヤシノミ洗剤
サラヤといえば「ヤシノミ洗剤」というくらい有名な商品です。
無香料・無着色のため無色透明。ヤシの実由来の洗浄成分なので、手肌にやさしく、高い生分解性で環境にもやさしいのが特徴です。
タイのスーパーで売っている一般的な食器用洗剤は安くて洗浄力が強いけれど、その分手荒れもしやすいように思います。私は肌が強いので滅多なことでは手荒れはしないのですが、それでもタイの食器用洗剤を使い始めてから手荒れが気になるようになりました。
そこでヤシノミ洗剤に切り替えてみたところ、手荒れ知らずに。やはり手肌へのやさしさはピカイチです!
その分洗浄力は控えめなので、普段使いにはヤシノミ洗剤、カレーなどの油っこいものを洗うときにはタイの洗剤と、ダブル使いをしています。
サラヤの代表商品②:アラウ.洗濯用せっけん
もう一つの代表商品が「アラウ.洗濯用せっけん」です。
石油系合成界面活性剤を一切使用せず、ヤシ油とパーム油から高純度に精製されたせっけん成分でできています。合成着色料、合成添加物、合成香料不使用。肌と環境にやさしい洗剤を使いたい方におすすめです。
香りをかいでみると、せっけん独特の香りに、ラベンダーとスペアミントの精油の香りがほんのり。洗い上がりも自然な洗濯物の香りで良い感じです。
タイで販売されている洗剤や柔軟剤は香りが強いものが多いのですが、それを使い慣れた後にはじめて「アラウ.洗濯用せっけん」を使ったときには、そのやさしい香りに感動したものです。日本を感じました。
柔軟剤なしでもふっくら、やわらかな仕上がりになるのも特徴。液体なので縦型洗濯機にもドラム式にも両方使えます。
このほか、過去のセールではハンドソープ「シルキーウォッシュ」や、ココパームシリーズのシャンプー等が販売されています。
乾季に入り、これからPM2.5による大気汚染も気になる季節。うがい薬「コロロ」もセールで販売されるそうです。
タイのサラヤ工場見学レポ
さて、ここからはサラヤのタイ工場見学のレポートに移りたいと思います。今回ご厚意で、チョンブリ県にある工場を見学させてもらうことができました。
私は工場見学が大好き。タイには日系の工場がたくさん進出しているので、いつか工場見学してみたいな~と常々思っていたので、それが一つ叶って嬉しい限りです。
こちらがサラヤのタイ工場の外観です。
バンコクから東に車で1時間半ほどの、アマタシティーチョンブリ工業団地(旧アマタナコーン工業団地)内にあります。
サラヤは海外工場をたくさん持っていて、タイのほかに中国、アメリカ、マレーシア、ヨーロッパ、アフリカにも工場があります。
タイ工場は2005年設立。15年にわたってタイの地で生産しているんですね。
サラヤにはたくさんの商品がありますが、タイ工場で生産しているのは、以下の4種類です。
- 食器用洗剤
- 洗濯用せっけん
- 手洗いせっけん
- 業務用洗浄剤
昨今需要が高まっているアルコール消毒液は、サラヤのタイ工場では作っておらず、業務委託しているのだそう。
今回はこのなかのアラウ.洗濯用せっけんの生産ラインを特別に見せてもらいました。
生産現場に入る前には、ヘアキャップをかぶって、専用のガウンを着て、専用のマスクをつけて、手を洗って…と厳重!
材料などを入れるときにも、強力な風が出るエアシャワーでほこりを落としてから持ち込むのだそう。製品の中に異物が入ってしまったら大変ですものね。
生産現場には大きな釜がたくさん並んでいました。ここで材料を煮込んで洗濯用せっけんがつくられています。
最初に見せてもらった釜の大きさはなんと6トン!大きい!
この釜の中で材料の油、アルカリ、水、天然ハーブの香料を60℃で5.5時間煮込んで洗濯用せっけんを作るんだそう。
年間3,000トンも生産しており、そう考えると6トンの釜で毎日焚いても足りないくらいです。釜を複数使ったり、1日に2回に分けて焚いたりして、生産量を保っているのだそう。
ちなみに、タイ工場で生産しているアラウ.洗濯用せっけんの95%は日本に送られているのだそうですよ。
釜の上部が少し開いていて中身が見えるのですが、洗濯せっけんが勢いよくぐるんぐるんとかき混ぜられていました。
サラヤの工場で見せてもらった、「アラウ.洗濯用せっけん」ができるところ。
材料の油、アルカリ、水、天然ハーブの香料を60℃で5.5時間煮込みます。
ハーブの香りがほんのり🌿 pic.twitter.com/wjai74i0Tc
— サク@バンコク🇹🇭在住ブロガー (@saku_bangkok) November 10, 2020
釜の内部も見せてもらいましたが、中に大きな羽がついています。ぐるりと円状になっているチューブの内部に水蒸気を通して、それで釜を温めているのだそう。こういう仕組みになっているんですね。
釜からは、あのアラウ洗濯用せっけんのハーブのやさしい香りが漂っていて癒やされました。良い香りの工場っていいな~。
大きな音もせずおだやかな生産現場ですが、部屋の隅には緊急シャワーが設置されています。アルカリを使っているから、そこらへんの対策は万全です。
幸運にも、品質チェックのためのサンプリングにも立ち会うことができました。サンプリング容器を3回くらい製品で共洗いしていて、規模は大きくなってもやることは実験と変わらないのだな~と実感。
サンプリングしたものは、小さい小窓を通じて検査室へと送られます。小窓は二重扉になっていて、生産エリアの清潔が守られるように工夫されていました。
検査などを行う品質管理部門も見せていただきました。
検査のための器具がたくさん置かれていて、実験室のよう。品質管理部門の社員さんは、1人をのぞいてほぼ全員が女性なんだそうです。女性が活躍する職場ですね。
続いて、製品を袋詰するラインも部屋の外から見学。
こちらはかなり自動化されていて、液を袋に注入、シールするところまで機械を使ってスムーズに進められていました。重量チェックも機械で行い、規定の重量に満たないものは自動で弾かれる仕組みになっているのだそう。
ただ、最後の液漏れの確認だけは人の手で行われていました。機械によってどんどん送られてくるから、息をつく暇もなさそう。集中力を要求される作業だと思います。
最後に、従業員のみなさんが利用する食堂を見せてもらいました。最近リニューアルしてきれいになったのだそう。
さすが衛生を司る企業サラヤの食堂だけあって、すっごくきれい。椅子も床から浮かせて収納できるようになっていて、掃除がしやすい工夫があります。
部屋の脇には、水道とサラヤの手洗いせっけん、アルコール消毒液がずらりと並んでいます。
お昼時になると従業員の方がここに整然と並んで食事前の手洗いをされていました。こうやって設備が整備されると、自然と衛生への意識も高まりそうです。
手指の乾燥用にダイソンの乾燥機がありました。この形、はじめて見たかも!実際に使ってみると強力な風でみるみる乾きました。
食堂のキッチンでは、お昼ごはんの準備万端。3種類のおかずから選べるようになっています。サラヤの方は「毎日食べると飽きるんですよ。」とおっしゃっていましたが、とても美味しそうに見えました。
工場の食堂ってはじめて目にしたので興味津々です。
また、キッチンにこのマークが掲げられていたのにも驚きました。
これ、飲食店とかにあるやつですよね。気になって調べてみると、このマークがあるのは公的機関によって味や衛生面などで良いと認められているレストランなんだそう。
食堂の脇にはミニマートも用意されていました。近くにお店は無さそうだったからこういうのがあると便利ですね。
また具合が悪くなったときのための休憩室や、授乳や搾乳のための部屋が用意されていて、働きやすい職場だと思いました。
最後に「楽しいアクティビティを!」というはからいで、サラヤのオリジナルボトルをお絵かきして作成させてもらいました。お絵かきをするなんて何年ぶりかしら。今回の工場見学の思い出として大事に使います。
以上、サラヤのタイ工場見学レポでした。たいへん貴重な体験をさせてもらいました、ありがとうございました!
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※文中の日本円表記は1バーツ≒3.4円で計算(2020年11月現在)